究極のライフハック本: 宇野千代「行動することが生きることである」

宇野千代の本を読んだ。

宇野千代。私が名前を知った時には、すでに90歳を越えていたのだと思う。
大学時代の、ちょっと大人びた後輩が、好きな作家のところに「宇野千代」と書いていて、避けていた。
(自分では、こういうところが天邪鬼的性質なんだと思っている。)

もうその頃から考えて、15年以上たっている。
この本を手に入れてからも、うだうだしていたら数年たってしまった。



読み終わって思ったこと。

宇野千代の考え方=究極のライフハック
、だと。

私の心に一番響いた部分。

私にとって働くことくらい面白いことはない、と言うことです。但しこの「働くこと」と言うのには、或る但し書が必要なのですけど、(それは自分の工夫したことを、自分の工夫したとおりの方法で働くことなのです。他人の工夫した方法でなく、自分の工夫した方法 --- 考えようによっては、これくらいわがままな、手前勝手な働き方はないのですけれど、しかし、面白くて堪らない働き方と言う部類に属するには、こう言う但し書が必要でした)とにかく荷車を曳いて暗い夜明けの道を買出しに行くのにでも、それが自分の工夫した方法によるのでしたら、その愉しさは喩えようがないのでした。

(太字部分は私が付けたものです)

工夫。

もう、この一言だけで、全てを物語っていると思う。

お洒落において工夫すること、健康のために工夫すること(時には便秘についても)、さらには恋愛や結婚に関する話まで。

私が抜き出してきた部分のために、誤解があると困るのだけれど、こういう一般的・世俗的なことに対することから、人生そのもの、生き方そのものについてまで、「こういうふうに考えたら楽しい」という実例が、たくさん紹介されていた。

もちろん、「ライフハック」本ではなくエッセイなので、「こうしましょう」「こうしなさい」という押しつけがましさはない。

副題に「生き方に対する343の知恵」(こんなに多かったのか・・・)とあるけれど、そういう些細な一つ一つを真似しよう、というのではなく、「自分で工夫する」、その姿勢を見習いたいと思った。



趣味は「工夫」。

今までも自己紹介の欄に、そう書いてきたのだけれど、なんだかそれを後押ししてもらえたような、うれしい、くすぐったい気分でした。

私も死ぬまで工夫し続けよう。



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